第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦 プロ雀士予選B卓レポート ケネス徳田
2015年04月10日
『第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦』はゲスト・プロがそれぞれ4卓16名に分かれ、プロは 各卓上位2名が準々決勝に進出する。
【プロ卓組】
A卓:小島武夫vs櫻井秀樹vs山井弘vs森山茂和(小島・山井勝ち上がり)
B卓:二階堂亜樹vs滝沢和典vs前原雄大vs荒正義
C卓:和久津晶vs宮内こずえvs高宮まりvs二階堂瑠美
D卓:前田直哉vs瀬戸熊直樹vs灘麻太郎vs佐々木寿人
女流プロは全部で5人出場。C卓に4人、いわゆる「女流卓」として固められたが、残る1人の二階堂亜樹がB卓にエントリーされている…。
このB卓には過去麻雀トライアスロン優勝経験のある滝沢和典(第1回)、荒正義(第2回)がいて、さらに4人麻雀でもダントツの強さを誇るのに三人麻雀はそれ以上との評判の前原雄大がいる。
紅一点、二階堂亜樹にとっては非常に厳しい卓組となっている。
「なんで私だけC卓じゃないんだろう…」
と普通の立場の女流プロならそう思うに違いない。
だがオープニングのインタビューからはそんな気持ちが微塵も伝わらない。
むしろこの場にいるのが当然かのような自然体である。
そんな亜樹がどこまで、この3人と渡り合えるが注目である。
★東風戦(順位点5-15)
麻雀トライアスロンの東風戦は、他の2種目に比べて順位点が少なめに設定されている。
そのため、どちらかと言うとポイントを稼ぐというよりも、後に繋げるための序盤戦的な位置付けと扱われている。
だがこの4人で卓を囲んだ以上、お互い手の内を知り尽くした相手同士、様子見の局など存在せず、毎局熾烈な勝負が繰り広げられる。
開局、わずか4巡目に北家・荒が先制リーチ。
リーチ ドラ
しかし誰も怯まず全員が1シャンテンで反撃をうかがう。最初に追いついたのが亜樹だが…
ツモ
打点も待ちも見合わず、打でテンパイを崩してのくっつきで勝負する。
もちろんそうなるとで放銃だが…先に荒が*中をツモって1,000・2,000。
東2局1本場、11巡目に亜樹がリーチ。
ドラ
だが2巡後、東家・前原に2900の放銃となる。
ポン ロン
2連続流局後の東3局4本場では、西家・滝沢が7巡目リーチからの跳満ツモアガリ。
ツモ ドラ 裏
親カブリの亜樹、結局オーラスも前原に1,000点の放銃でラススタートとなってしまう。
東風戦成績
滝沢+29.7P 前原+9.3P 荒▲7.9P 亜樹▲31.1P
★半荘戦(順位点10-30)
東2局1本場、東家・前原が一発ツモで6,000オール。
東風戦2着、そしてこの半荘戦をトップで終えられれば、非常に有利な状況で三麻戦を戦うことができる、点数的にも体勢的にも、である。
逆に東風戦4着、そしてこの半荘戦でもマイナスを背負ってしまうといくら点数比率の高い三麻戦といえども、最初から苦しい条件をつきつけられてしまう。
もちろん亜樹としてそれは避けたいところだが、逆にギリギリ逆転の狙える位置にはつけておきたいところ。その狙いがうかがえるのが東3局1本場。
が暗刻になってテンパイ。を切ってドラのタンキ待ち…をヤミテン。
亜樹「すでにが切れない捨て牌状況。だけどリーチをかける手でもないから、押せるところまで押して他に危ない牌を掴んだらヤメるつもりでした」
劣勢の時こそ慎重に、やぶれかぶれのリーチは打たず、チャンスが来るまでじっと耐える亜樹。
そしてその我慢が実ったのか、東4局2本場でホンイツでのドラタンキツモアガリ。
そしてむかえた南1局での親番で先制リーチから4,000オール。
オーラス、亜樹42,800、前原38,700という接戦、制したのは…前原だった。
ロン ドラ
これで前原が2着・トップと、三麻戦を圧倒的有利な状況で戦える。
亜樹・滝沢・荒はポイントに差がなく実質着順勝負となる。
半荘戦成績
前原+43.9P 亜樹+22.8P 荒▲15.6P 滝沢▲51.1P
半荘戦終了時
前原+53.2P 亜樹▲8.3P 滝沢▲21.4P 荒▲23.5P
★三麻戦(順位点10-20、5万点持ちスタート)
開局、起親スタートの亜樹が親満ツモ(6,000オール)。
4人麻雀なら圧倒的有利なアガリも、三人麻雀では全く決め手にならない。いかに放銃をかいくぐって、常にアガリを狙うことが必要だからである。
そして三人麻雀は運にも左右されやすい。特に一度のアガリ逃しが致命傷になってしまう。東2局、南家・荒がメンチンテンパイ。
を切ればツモリ四暗刻だが、この時点でドラのはすでに2枚切れ。ならばとを切って待ちに構える。
しかしこの時西家・前原が
ドラ
タンキの七対子テンパイ。荒が四暗刻に受けていたら…いずれこので前原が放銃だった。
メンチン・トイトイ・三暗刻・ドラ2・赤…数え役満であったが、実際は痛恨の流局となった。
東4局、西家・滝沢に地和チャンス!
空振るも当然のダブルリーチ。3巡目に赤をツモって跳満ツモ(6,000オール)。
熾烈なトータル2位争いも、南1局でついに亜樹が大爆発。まずライバルの滝沢から12,000の直取り。
リーチ 一発ロン ドラ 裏
同1本場で前原、2本場で荒のリーチをかいぐってアガリ、気がつけば9万点まで稼ぎなんと前原を抜いてトータルトップまで浮上。
最終局、トータルラスの滝沢が抜け番となり、焦点は荒が前原を逆転できるかどうか。。跳満直撃か倍満ツモが必須だが…配牌は
ドラがで十分な手材料。そしてわずか3巡目にをポンテンして。
ポン ドラ
この時点でが3枚山に。しかしは脇に流れ、はなんと2枚とも王牌に!
結果は流局となり、またしても荒は勝負手不発。どちら一方でもアガっていれば…。
三麻戦成績
亜樹+55.0P 荒+13.0P 滝沢▲23.4P 前原▲44.6P
最終成績
亜樹+46.7P 前原+8.6P 荒▲10.5P 滝沢▲44.8P
プロ予選B卓勝ち上がり 二階堂亜樹 前原雄大
風間杜夫(俳優) vs 白井英治(競艇選手) vs 伏見俊昭(競輪選手) vs 中村喜伸(ガキの使いプロデューサー)
お楽しみにネ!
カテゴリ:プロ雀士コラム