プロ雀士コラム

第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦  プロ雀士予選B卓レポート ケネス徳田

『第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦』はゲスト・プロがそれぞれ4卓16名に分かれ、プロは 各卓上位2名が準々決勝に進出する。

【プロ卓組】
A卓:小島武夫vs櫻井秀樹vs山井弘vs森山茂和(小島・山井勝ち上がり)
B卓:二階堂亜樹vs滝沢和典vs前原雄大vs荒正義
C卓:和久津晶vs宮内こずえvs高宮まりvs二階堂瑠美
D卓:前田直哉vs瀬戸熊直樹vs灘麻太郎vs佐々木寿人

女流プロは全部で5人出場。C卓に4人、いわゆる「女流卓」として固められたが、残る1人の二階堂亜樹がB卓にエントリーされている…。

このB卓には過去麻雀トライアスロン優勝経験のある滝沢和典(第1回)、荒正義(第2回)がいて、さらに4人麻雀でもダントツの強さを誇るのに三人麻雀はそれ以上との評判の前原雄大がいる。
紅一点、二階堂亜樹にとっては非常に厳しい卓組となっている。
「なんで私だけC卓じゃないんだろう…」
と普通の立場の女流プロならそう思うに違いない。

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だがオープニングのインタビューからはそんな気持ちが微塵も伝わらない。
むしろこの場にいるのが当然かのような自然体である。
そんな亜樹がどこまで、この3人と渡り合えるが注目である。

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★東風戦(順位点5-15)

麻雀トライアスロンの東風戦は、他の2種目に比べて順位点が少なめに設定されている。
そのため、どちらかと言うとポイントを稼ぐというよりも、後に繋げるための序盤戦的な位置付けと扱われている。

だがこの4人で卓を囲んだ以上、お互い手の内を知り尽くした相手同士、様子見の局など存在せず、毎局熾烈な勝負が繰り広げられる。

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開局、わずか4巡目に北家・荒が先制リーチ。

一万二万三万七万八万九万三索四索五索九筒九筒中中  リーチ  ドラ八索

しかし誰も怯まず全員が1シャンテンで反撃をうかがう。最初に追いついたのが亜樹だが…

五万五万五万六万六万四索五索六索六索三筒四筒八筒九筒  ツモ二筒

打点も待ちも見合わず、打八筒でテンパイを崩して六索のくっつきで勝負する。
もちろんそうなると九筒で放銃だが…先に荒が*中をツモって1,000・2,000。

東2局1本場、11巡目に亜樹がリーチ。

三万四万五万二索三索四索五索六索七索東東南南  ドラ七万

だが2巡後、東家・前原に2900の放銃となる。

三筒四筒五筒六筒六筒六筒六筒七筒白白  ポン西西西  ロン五筒

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2連続流局後の東3局4本場では、西家・滝沢が7巡目リーチからの跳満ツモアガリ。

五万六万四索四索五索六索七索一筒二筒三筒五筒六筒七筒  ツモ七万  ドラ東  裏四索

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親カブリの亜樹、結局オーラスも前原に1,000点の放銃でラススタートとなってしまう。

東風戦成績
滝沢+29.7P 前原+9.3P 荒▲7.9P 亜樹▲31.1P

 

★半荘戦(順位点10-30)

東2局1本場、東家・前原が一発ツモで6,000オール。

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東風戦2着、そしてこの半荘戦をトップで終えられれば、非常に有利な状況で三麻戦を戦うことができる、点数的にも体勢的にも、である。
逆に東風戦4着、そしてこの半荘戦でもマイナスを背負ってしまうといくら点数比率の高い三麻戦といえども、最初から苦しい条件をつきつけられてしまう。

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もちろん亜樹としてそれは避けたいところだが、逆にギリギリ逆転の狙える位置にはつけておきたいところ。その狙いがうかがえるのが東3局1本場。

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六万が暗刻になってテンパイ。四筒を切ってドラの東タンキ待ち…をヤミテン。
亜樹「すでに東が切れない捨て牌状況。だけどリーチをかける手でもないから、押せるところまで押して他に危ない牌を掴んだらヤメるつもりでした」

劣勢の時こそ慎重に、やぶれかぶれのリーチは打たず、チャンスが来るまでじっと耐える亜樹。
そしてその我慢が実ったのか、東4局2本場でホンイツでのドラタンキツモアガリ。

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そしてむかえた南1局での親番で先制リーチから4,000オール。

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オーラス、亜樹42,800、前原38,700という接戦、制したのは…前原だった。

四万四万五万六万七万一索二索三索五索六索三筒四筒五筒  ロン七索  ドラ四万

これで前原が2着・トップと、三麻戦を圧倒的有利な状況で戦える。
亜樹・滝沢・荒はポイントに差がなく実質着順勝負となる。

半荘戦成績
前原+43.9P 亜樹+22.8P 荒▲15.6P 滝沢▲51.1P

半荘戦終了時
前原+53.2P 亜樹▲8.3P 滝沢▲21.4P  荒▲23.5P

 

★三麻戦(順位点10-20、5万点持ちスタート)

開局、起親スタートの亜樹が親満ツモ(6,000オール)。

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4人麻雀なら圧倒的有利なアガリも、三人麻雀では全く決め手にならない。いかに放銃をかいくぐって、常にアガリを狙うことが必要だからである。
そして三人麻雀は運にも左右されやすい。特に一度のアガリ逃しが致命傷になってしまう。東2局、南家・荒がメンチンテンパイ。

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七索を切ればツモリ四暗刻だが、この時点でドラの一索はすでに2枚切れ。ならばと五索を切って四索七索待ちに構える。

しかしこの時西家・前原が

四索四索六索七索七索一筒一筒六筒六筒西西中中  ドラ一索

六索タンキの七対子テンパイ。荒が四暗刻に受けていたら…いずれこの六索で前原が放銃だった。
メンチン・トイトイ・三暗刻・ドラ2・赤…数え役満であったが、実際は痛恨の流局となった。

東4局、西家・滝沢に地和チャンス!

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空振るも当然のダブルリーチ。3巡目に赤赤五索をツモって跳満ツモ(6,000オール)。
熾烈なトータル2位争いも、南1局でついに亜樹が大爆発。まずライバルの滝沢から12,000の直取り。

三索四索五索八索八索一筒一筒二筒二筒二筒七筒七筒七筒  リーチ 一発ロン八索  ドラ二筒  裏四筒

同1本場で前原、2本場で荒のリーチをかいぐってアガリ、気がつけば9万点まで稼ぎなんと前原を抜いてトータルトップまで浮上。
最終局、トータルラスの滝沢が抜け番となり、焦点は荒が前原を逆転できるかどうか。。跳満直撃か倍満ツモが必須だが…配牌は

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ドラが一万で十分な手材料。そしてわずか3巡目に南をポンテンして。

一万一万一筒一筒一筒東東北北北  ポン南南南  ドラ一万

この時点で東一万が3枚山に。しかし東は脇に流れ、一万はなんと2枚とも王牌に!
結果は流局となり、またしても荒は勝負手不発。どちら一方でもアガっていれば…。

三麻戦成績
亜樹+55.0P 荒+13.0P 滝沢▲23.4P 前原▲44.6P

最終成績
亜樹+46.7P 前原+8.6P 荒▲10.5P 滝沢▲44.8P

プロ予選B卓勝ち上がり 二階堂亜樹 前原雄大

4/12(日)18:00

風間杜夫(俳優) vs 白井英治(競艇選手) vs 伏見俊昭(競輪選手) vs 中村喜伸(ガキの使いプロデューサー)

お楽しみにネ!