第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦 プロ雀士準々決勝A卓レポート ケネス徳田
2015年07月10日
『第6回麻雀トライアスロン』もついに予選が終了。
ゲスト雀豪は予選各卓から1人ずつ計4名が準決勝に、そしてプロは各卓から上位2名ずつ計8名が準々決勝へ進む。
6月14日に行われたのが「準々決勝A卓」であり、予選A~D卓を勝ち上がった前原雄大、山井弘、和久津晶、前田直哉の組み合わせ。
ここまで来ると誰が勝っても負けてもおかしくはない。まさにトライアスロンのキャッチである「知力、体力、時の運」次第で結果が大きく変わることも…。
★東風戦(順位点5-15)
「東風戦で様子見」はすでに過去のセオリー? と言わんばかりに10巡目で北家・和久津、カン待ちのタンヤオ・イーペーコーを即リーチ。
ドラ
そしてカン待ちで追っかけるのが東家・山井。
この対決はアマゾネスに軍配が上がる。自らをツモって2,000・4,000。
東2局、またも和久津が主導権を握る。わずか4巡目にポンテン。
ポン ドラ
だが、このシャンポン待ちが山に深い。その間に東家・前原が追いついて9巡目にリーチ。
リーチ
同巡、南家・前田。
前巡、メンチン狙いで落としたを引き戻す。
このはもちろん前原の当たり牌であるが、ここは打。を使いつつ前に出る。
現物を抜いて手を壊すのではなく、比較的安全牌を切りながら前進。
そして最終的に
ロン
七対子のテンパイを入れ、前原から3,200のアガリ。
東3局、東4局と連続して山井がアガる。
しかし裏ドラが乗らず1,300・2,600まで。前原のリーチ棒を入れても和久津に200点届かず2着まで。
東風戦成績
和久津+20.4P 山井+10.2P 前田▲6.1P 前原▲24.5P
★半荘戦(順位点10-30)
東2局の攻防が勝負を決定づけたかもしれない。誰も早い手はおらず終盤までもつれ込む。
最初にテンパイが入ったのは北家・前田。12巡目に
ドラ
カン待ちだが、場に高いのがソーズ。特に西家・和久津が次巡にメンホンテンパイ。
一方、南家・山井はピンズのメンホン1シャンテンだが…
和久津の当たり牌のを掴んでしまう。が、ここで打としを止める。
逆に、前田がツモで詰み。もちろんテンパイを崩せば放銃回避だが、高目ので12,000の打ち込みとなってしまった。
このを止めた山井は内心でニンマリしたかどうかは本人のみぞ知る所だが、次局東3局での倍満ツモでは間違いなくニッコリ。
リーチ ツモ ドラ 裏
東風戦上位の和久津・山井が半荘でも上位に来ると下位2人は厳しくなる。
それを阻止すべく前原が奮闘。東4局では一発ツモで1,300・2,600。
そして南2局の親番、苦しみながらも3本場まで連荘し4万点まで浮上しトップ目の山井を追う位置までつける。
だが、この半荘を制したのは…和久津だった。オーラス、親番で
ここから打で七対子に決める。すると次巡にを重ねてタンキでリーチ。そして16巡目にツモアガリ。
リーチ ツモ
この4,000オールで一撃トップ逆転。東風戦に続いて2連勝となった。
半荘戦成績
和久津+42.5P 山井+21.5P 前原▲7.4P 前田▲56.6P
半荘戦終了時
和久津+62.9P 山井+31.7P 前原▲31.9P 前田▲62.7P
★三麻戦(順位点10-20、5万点持ちスタート)
苦しい立場の前田、前原。挑戦権獲得のバトルが東1局から。7巡目に南家・前原が先制リーチ。
リーチ ドラ
同巡、西家・前田も追っかける。
リーチ
決着は一瞬。前原が一発でドラのをツモアガって6,000オール(跳満)
だが次局東2局では前原から前田が満貫のアガリ。
トライアスロンの三麻戦ルールでは、親は子の1.5倍のアガリ点はあるが、親カブリは存在しない。
そのため親が圧倒的有利、つまり三麻戦での勝ち方は親番でいかに連荘するかにかかっている。
そのため一度親番を手放してしまうと…
他家の親番で大物手をアガられてしまう。
大トップの欲しい前田・前原はいかに和久津・山井の連荘を阻止し、自分の親番で稼ぐかが逆転の手段。
だが、一度はアガれても二の矢、三の矢が放てず。西4局では全員1万点差の僅差。
だがこの西4局で役満が!
トータル上位の山井がトータル下位の前原から国士無双!
プロ卓初の役満がこの対局の決定打となった。
半荘戦終了時
和久津+62.9P 山井+31.7P 前原▲31.9P 前田▲62.7P
三麻戦成績
山井+48.6P 前田+19.1P 和久津▲8.5P 前原▲60.2P
最終成績
山井+80.3 和久津+54.4 前田▲43.6 前原▲92.1
プロ準々決勝A卓勝ち上がり 山井弘 和久津晶
第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦~ゲスト雀豪準決勝~
カテゴリ:プロ雀士コラム