プロ雀士インタビュー

第169回:第30期新人王戦優勝特別インタビュー 山下 将浩  インタビュアー:藤井 崇勝

「九州からまた新人王が誕生した!」

1年に1回の新人王戦。入会5年目までの連盟員が出場出来るタイトル戦である。若手にとっての登竜門として今後のプロ活動でのチャンスを広げることが出来るぜひとも取りたいタイトル戦だ。
そして去年の自分に続いて九州本部からまたしても新人王が誕生した。

今回のインタビューは前期の新人王藤井から今期の新人王山下へとインタビューさせていただきます。

【プロフィール】

 

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山下将浩(33期生)1983年10月26日生まれ34歳
福岡市天神で福岡で麻雀打つ人間なら誰もが知っている麻雀荘を経営している。
近いうちに新店舗もオープンすると言っていてオーナーとしてもかなりの手腕である。
藤井とは別雀荘同士で名前を知っていて共通の知り合いがいるくらいの関係だった。

藤井「新人王優勝おめでとうございます。」

山下「ありがとう!前期新人王!これからは俺の時代やで(笑)」

藤井「いやまだ僕もこれからだから終わってないんで!(笑)新人王になってどうですか?実感湧きました?」

山下「決勝戦は気持ちの面では圧勝だと思ってたからね。これが新人王や!みたいな勢いで最後のほうは思っていたよ。」

藤井「確かに強気のリーチが多かったですもんね。対局は見直しました?」

山下「すぐに見直したよ。解説でも結構辛口に評価されていたけど、自分で見てもやっぱり雑さとかが目立っていたなと反省したよー。まだプロになって1年目だし内容は酷評されているんだろうなとか考えながら自分の出来る麻雀を精一杯打ったかなーって感じだね。今後の対局で勉強してどんどん成長していきたいと思うよ。」

九州ではおちゃらけたお兄さん的な感じの山下だが麻雀のことになると誰よりも勉強熱心でいつも気合いが入っている。
そして持ち前の明るさで色々な人とコミュニケーションを取るため人望も厚い。毎回会うたびに見習いたいと思う人だと心の中でいつも思っている。

対局内容の話をしていたらインタビューしていた藤井もびっくり和久津プロ登場。

和久津「いやーお疲れ。山下くん新人王優勝おめでとう。」

山下「和久津さん!ありがとうございます!」

藤井「お疲れ様です。」

和久津「さすがターザンだね。優勝出来ると思ったよー!」

藤井「ちょっと待ってください。ターザンって何ですか?」

山下「食いついてきたねー。和久津さんに以前ターザンってキャッチフレーズをつけてもらったんだよねー。」

和久津「山下くん肌黒くて髪型とか見た目こんな感じじゃん?私アマゾネスのキャッチフレーズがあるから男版だったらターザンだなーって思ってターザン似合いそうだから勝手につけた(笑)」

超攻撃アマゾネスから超攻撃ターザンのキャッチフレーズをつけて頂いていたことはびっくりと同時に、正直羨ましいなと思ったことだけは秘密である。

 

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藤井「話を対局の内容に戻しましょうか。ピンフのみのリーチが多い印象だったんですけどなにかそこは意識していたんですか?」

山下「普段ピンフのみはヤミテンにすることも全然あるんだけど、勢いと気合いを入れるためにリーチしたんだよね。2回戦目で優勝を目前にしたかったから前のめりに2連勝を狙いにいこうとして小野プロに返り討ちの8,000点放銃してしまったんだよね。」

 

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このオーラスの場面でぱっと見は何の変哲もないトップを意識したリーチ。連盟公式ルールでは素点が非常に重要であり、決勝戦4回戦のうち初戦トップで2回戦オーラスでこのポイントだとヤミテンを選択する方が多いのではないかと考える。

山下「ヤミテンでもいいとは思ったんだけど、ここで決めてしまえと焦りが出たのかな。でもここでリーチをしたからには3、4回戦もリーチしないと一貫性が全くないなと思ってその後もピンフリーチを打ち続けたんだよね。」

藤井「そうだったんですね。意識せずにひたすらピンフのみをテンパイしたらリーチする人なのかと思いましたよ(笑)」

山下「普段自分のお店では良形だと思ったらピンフのみもすぐリーチしてるからそれが出ていたのもあると思うね。」

藤井「なるほど。じゃあ九州のプロリーグ戦も今日と変わらないスタイルで麻雀を打っているんですか?」

山下「それが九州のプロリーグ戦はまだイマイチな感じで自分の麻雀が打ててないんだよね。今後もっと勉強して藤井先輩を追い抜いていきたいと頑張りたいと思っていますよ(笑)」

藤井「いやいや先輩だなんて。やめてください(笑)」

山下「去年藤井くんが新人王優勝してこの33期のプロ試験では結構な数の人たちが試験を受けたんだよ。それにリーグ戦後に研修会をやるんだけど、毎回藤井くんの話を本部長がするんだよ。まあこれで来年からは俺の話になるんだけどさ(笑)ただ九州本部もすごい層が厚くなってると思うから麻雀もすごい勉強になるんだよね。」

浜上先輩を筆頭に今の九州本部の連盟員は、前よりもさらに麻雀に勉強熱心で向上心の高い人たちがたくさんいると感じる。個々人で集まって勉強会をしたり、最近では活躍して配信対局の機会が増えたことでプロ試験受験者数が増加傾向にある。

藤井「新人王優勝したことで、タイトル戦のシードがたくさんもらえたと思うんですけど、今後プロリーグに参加とかは考えているんですか?」

山下「そこはまだ考えてないんだよね。新人王優勝することを最初の目標にしてたから全然決めてなくてさ。それに新店を出すから落ち着くまでは東京で活動するのは厳しそう。ただシードをもらったタイトル戦はどうにか予定をつけて出場するからね!」

藤井「じゃあまた次は東京で会うことになりそうですね!九州リーグも上で対戦出来るように頑張ってくださいね。出来れば九州リーグの決勝の映像対局で新人王対決の決着をつけましょう(笑)」

山下「じゃあ九州リーグで上にすぐ上がるから落ちて来ないで待っててよ!」

今期から九州リーグの決勝は夏目坂スタジオでの映像対局となる。まずは皆そこを目指して毎節のリーグ戦を戦っている。新人プロとして麻雀をもっと強くなろうと勉強している山下を見ているとこちらも奮起させられる。九州本部の中で誰よりも誰にでも明るくコミュニケーションを取り、皆を巻き込んで麻雀の勉強に取り組んで行く山下。周りにこれだけの影響を与える山下を心の底からすごいなと思う。

 

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最後になりますが、山下も今後は九州本部を背負って立つ選手です。
皆様応援よろしくお願いいたします。
拙い文章にお付き合い頂きありがとうございました!